夜空の鳥の日記

時にそこはかとなく、時につらつらと

明確に話す

私は、指示代名詞がとても苦手です。

「あっち」とか「そこ」とだけ言われても全然分からないのです。だから、

「あっちから」→「北側からですね?」

「そこ座って」→「電子レンジのすぐ前にある椅子ですね?」

と、方位や位置、場所を具体的に言って確認しながら会話をするようにしています。ミスを未然に防ぎたいのはもちろん、そうしないと私の頭はとてつもなく混乱するからです。

逆に、他人の言わんとしていることが指示代名詞だけでも分かる人の頭は、一体どうなってるの?

そもそもそれだけで伝わると思ってる人が多いの? 自分の言わんとしていることが、指示代名詞だけでも他人に伝わると。

「『あっち』っつったら『あっち』に決まってんでしょ、他にどこがあるっていうの?」

って感じなの?

文章中の指示代名詞は特に問題ないんです。「それ」って何を指してるの…? あっ、ここのことか。と、その指示代名詞が何を指しているかを、さかのぼって探し出すことが出来るからです。それも自分のペースでね。

しかし口語ではそうはいかない。「それ」って何…? と思考にストップがかかり、「それ」を探し出すことが出来ないまま、自分だけどんどん話から置いていかれます。で、最後には「ちょっと何言ってるか分からないですね」となる。

相手に理解しやすく話をするには、曖昧な表現を避けて具体的な言葉で説明する必要があるのですね。

そして何より忘れてはならないのは、そんなふうに話をすることを、人に対して要求するだけでなく、自分自身も心がけることなのですね。